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あたたかい冬物語

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あけましておめでとうございます!

今年も絵本で楽しい暮らしを♪

ーーー本棚のこびとたち

 

お正月明けの冬晴れの空の下、枝ばかりになった木々をからっ風が吹き抜けていきます。

自転車の前かごに乗せたこどものほっぺたも、いつしかりんご色に…。

一年で最も厳しい寒さのこの季節は、身も心もぎゅっと縮こまってしまいそうですね。

 

ここははらだこどもクリニックの待合室。

ずらりと並んだ絵本が、寒風の中クリニックを訪れる親子をお迎えしています♪

 

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心を温めてくれる絵本をご紹介♡

 

今月の絵本のテーマは『あたたかい冬物語』。

「クリニックを訪れる親子の心が、少しでも温かくなりますように…。」

そんな願いを込めて、本棚のこびとたちが絵本をご紹介。

 

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北欧チックな本棚のこびと

北欧チックな本棚のこびと

 

 

こびとのくつや

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作: グリム

絵: バーナデット・ワッツ

訳: ささき たづこ

出版社:西村書店

 

貧しいくつ屋のために、夜中に現れたこびとたちが素晴らしいくつを作ります。

そのくつはどんどん売れていき、やがてくつ屋は大繁盛!

子どもの時もお気に入りのお話でしたが、大人になった今は仕事の〆切が迫ったときに決まって思い出すお話、でもあります。

「あのお話みたいにこびとが現れて、仕事を手伝ってくれたら…。」

 

てぶくろ

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絵:エヴゲーニ・ミハイロヴィチ・ラチョフ

訳:うちだ りさこ

ウクライナ民話

出版社:福音館書店

 

あたたかそうな色合いの表紙が目を引く『てぶくろ』。

フォークロア調のフレーム模様がかわいくて、飾っておきたくなります。

 

森の中に落ちている手袋に、次々と動物達がやって来て住みついていくのですが…

ページをめくるたび、手袋のおうちが住み心地良さそうにリフォームされていく様子が何ともユニークです。

 

元はウクライナの民話だったこのお話。

厳しい寒さの中、きっとこども達はあまり外で遊べなかったのでしょう。

退屈しがちな冬の間、せめてこどもが想像の世界で遊べるようにと、誰かが暖炉の前でしてあげた楽しいお話が始まりだったのかもしれません。

 

私はこどもと歩いている時、道ばたに落ちている手袋を見つけ、

「中に、動物が住んでいるかも?」

なんて会話をしながら楽しい想像をふくらませたことがあります。

すると無味乾燥なアスファルトの歩道も、急に森の道になったような気がして、ずいぶん楽しくなったものでした。

 

想像力は、厳しい現実を乗り越えるためのチカラ。

そんなことを感じる事のできる、不滅の名作絵本です!

 

雪のかえりみち

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作: 藤原一枝

絵: はた こうしろう

出版社: 岩崎書店

 

雪がたくさん降った日は見慣れた風景も一変し、なんだかとてもドラマチック。

この絵本は、そんな雪の日の街を舞台にしたある男の子の成長物語です。

 

主人公は小学1年生の男の子。

突然の大雪。いつもと勝手の違う帰り道…。

お母さんは仕事をしていてお迎えには来れません。

頼みの綱のお兄ちゃんには会えず、初めて1人でバスで帰ることに。

寒さや不安に耐え、親切な大人に励まされながら、何とか家にたどり着いた男の子の気持ちを温かく描いています。

 

人気の絵本作家・はたこうしろうさんの中でもまほうの夏と並んで、特に人気の高い作品です。

 

手ぶくろを買いに

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作: 新美 南吉

絵: 黒井 健

出版社:偕成社

 

「人間は恐ろしいから、決してきつねと見破られてはならない。」

そう母ぎつねに言いつけられ、片方の手だけ人間の手に変えられた子ぎつねは、ひとりぼっちで人間の街に手袋を買いに行くのです。

ところが子ぎつねは、帽子屋で緊張のあまり人間の手と反対の手を出してしまい…。

子ぎつねは、無事に母ぎつねの元に帰って来れるのでしょうか?

 

表紙の絵を見て『ごんぎつね』を思い出す方も多い事でしょう。

どちらも新美南吉×黒井健のゴールデンコンビが手がけているのです。

 

『ごんぎつね』は、きつねが人間に殺められてしまう結末でしたが、

このお話では、きつねが「人間はいいものなのかもしれない」と思うところで終わります。

結末が、正反対なのも興味深いところです。

 

 

かさじぞう

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作:松谷 みよ子

絵:松永 禎郎

出版社:世界文化社

 

誰もが知っている『かさじぞう』。

大みそかの晩、貧しくも心優しい老夫婦におこった奇跡のお話です。

窓越しに聞こえてくる除夜の鐘をBGMにして読めば、お話の世界がより子どもの心に深く染み入っていくことでしょう。

お正月を迎えられる喜びにあふれたお話。

大みそかにこどもと味わいたい一冊です。

 

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寒さはこれからが本番!

体調を崩しがちな厳しい季節ですが、親子で元気にこの冬を乗り切りたいですね。

 

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☆おまけ☆ 絵本コーナーのどこかにマックロクロスケが!

 

 

 

クリスマスをワクワクして迎える絵本

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いよいよ12月!

イルミネーションがキラキラと輝く街を歩くだけで、なんだかワクワクしてきますね。

はらだこどもクリニックの待合室も、すっかりクリスマスムードです☆

 

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サンタ姿の本棚のこびとたちが、ワクワクをもっと高めてくれるクリスマス絵本を並べてくれています♪

 

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クリスマスに読みたい絵本、あります!

 

 

こんなサンタが来たらどうしよう!?

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まどからおくりもの

作・絵: 五味 太郎

出版社:偕成社

 

ここに登場するのは、大ボケなサンタ。

窓の中にちらっとみえる動物をみて、

「うさぎさんには、これ」

なんて窓から贈り物を放り込むのですが、これがカン違いの連続!

親子でクスっと笑ってしまうことでしょう。

 

【小さい子向けのクリスマス絵本としても】

クリスマス絵本はストーリー性があるものが多いので、対象年齢が5、6歳以上のものが主流となります。

その中で、文章も少なく穴あきしかけ絵本でもあるこの作品は、1歳くらいから楽しめるという声も。

幼児向けのクリスマス絵本としてもおすすめです!

 

1、2、3…数えて楽しむクリスマス絵本

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わたしのすてきなクリスマスツリー

作: ダーロフ・イプカー

訳: やました はるお

出版社:BL出版

 

アメリカで50年以上前から活躍し続ける絵本作家の作品です。

カウンティングブックになっているので、数に興味が出てきたこどもにぴったり!

そして、自然豊かな土地に暮らしてきた作者が描く動物達は、とてもいきいきとして魅力的。

なので、動物好きのこどもにもおすすめです。

”きびたいしめ”など、耳慣れない動物の名前も出てきて

「そういう動物もいるんなだなあ」と親子で勉強になったりします。

 

森の聖夜のイメージをかき立てられる表紙は、クリスマスのリビングに飾っておいても素敵♪

 

 

こんなクリスマスケーキを食べてみたい!

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ぐりとぐらのおきゃくさま

作: 中川 李枝子

絵: 山脇 百合子

出版社:福音館書店

 

ぐりとぐらが、森で見つけた大きな足跡は、二人の住むおうちまで続いてました。

玄関には、見たことあるような赤いコートが…?

この珍しいおきゃくさまと一緒に大きなチョコレートケーキを食べるシーンが、なんといってもハイライト☆

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こどもの憧れが詰まった、とても夢のあるケーキ

このケーキをそのまま再現をしたお料理上手な方もいらっしゃるようで…。

こちらのブログには、レシピも紹介されています。

なんでも、お子さんと一緒に作れるように考案したんだとか。

絵本を広げながら、親子で作るのも楽しそう♪

 

読み比べて、サンタの歴史を感じてみる!

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表紙のサンタの違いに注目!!

 

左の絵本

しずかなしずかなクリスマス・イヴのひみつ

詩:クレメント・クラーク・ムーア
絵:アンジェラ・バレット
訳:石井 睦美
出版社:BL出版

 

右の絵本

クリスマスのまえのばん

作: クレメント・C・ムーア
絵: ウィリアム・W・デンスロウ
訳: 渡辺 茂男
出版社:福音館書店

 

並んでいる2冊の絵本。

両方とも、1822年にアメリカで発表された

『クリスマスの前のばん』”The Night Before Christmas”

という詩を絵本化した作品なのです。

だから本文はどちらもほぼ同じ。

なのに、サンタクロースの雰囲気が全くと言っていい程違うんです!

 

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白いひげ&赤い服のスタンダードなサンタ

 

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よっぱらいのおじさん!?

 

下の絵…「サンタのイメージから遠い」と思いませんか?

上のサンタよりも若く、目つきがややギラついています。

鼻の赤さもあいまって、まるで一杯ひっかけたテンションの高いオジサンみたい…。

そして黒いコートとくわえたパイプがダーティーなイメージにさらに拍車をかけ、不審者感がアップ!

もし、こんなサンタに夜中に侵入されたら、子どもはおびえて泣くこと間違いなし。

迷わず110番通報してしまうことでしょう。

 

実は、このサンタが描かれたのはおよそ100年前

この絵本は、100年前初版のクリスマス古典絵本なのです。

 

【サンタクロース イメージ変遷の歴史】

今や世界中に広がったサンタ伝説。

その歴史をひもといてみると、サンタクロースのイメージは最初から固定されたものだったわけでなかったようです。

ここに描かれた「チョイ悪おじさんタイプのサンタ」の他にも、下の画像のようなサンタも!

 

世界最古

世界最古のサンタ像

 

すれ違うのもちょっと…な出で立ちです。

他にも妖精や恐ろしげな子鬼もあったそうで、長い歴史の中でいろんなタイプのサンタクロースが描かれてきました。

やがて黒い服が赤い服になり、小人から普通の背丈のおじいさんになったりしながら、次第にサンタ像が淘汰されていき…。

そして1931年にコカコーラのポスターに描かれたサンタクロースのイメージが世界中に広まって、今に至る…と言う訳です。

 

コカコーラのポスターのサンタ

コカコーラのポスターのサンタ

 

*この辺の歴史を非常に詳しく解説されたサイトがこちら

 

そしてこちらの絵本は2012年出版。

 

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現在の正当派サンタクロース

 

現在のサンタクロース像のイメージで描かれていますね。

 

長い歴史の中で、世界中の人々が共有しながらイマジネーションをふくらませてきたファンタジー。

それがサンタクロース伝説だと気付かせてくれる2冊の絵本。

ぜひお手に取ってみてくださいね。

 

 

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