スマホやタブレットの普及に伴い、こどもの近視が増加しています。
今や、小学生の3人に1人が 視力1.0以下というデータが文部科学省から発表されています。(2016年)
これは、統計を取り始めて以来、過去最高の割合だそうです。
言うまでもなく、目の健康は生活する上で欠かせないもの。
近視が進むと、元に戻すことができません。
大切なこども達の目の健康を、どう守っていけば良いのでしょうか?
目に負担大!ブルーライトをなるべく浴びさせない
スマホ・タブレットの画面から発せられるブルーライトが目に良くないことは、既にご存知だと思います。
なぜブルーライトが目に良くないのか。
ブルーライトの光はとても強い為、角膜や水晶体で吸収されずストレートに網膜に達してしまいます。
ゆえに、長時間ブルーライトを見続けることは目に負担が大きくかかってしまうのです。
【対策】
◎画面にブルーライトカットのフィルムを貼るなどして、防御しましょう。
◎1時間見たら5分休むなどのルールを設けましょう。
1日1~2時間、屋外活動をすると近視になりにくい
これは、初耳の方も多いと思います。
太陽光線の中に含まれるバイオレットライトを浴びると、「EGR1」の活動が活性化され近視の予防効果があることが最近の研究でわかってきました。
平たく言うと、こどもは外で遊ぶことが近視予防につながるということです。
(研究結果によれば、1日最低1時間、できれば2時間の屋外活動が効果的とのこと。)
「外遊びはこどもに欠かせないもの」とは言いますが、
お日様を浴びるって、本当に大事なことなんですね。
◎夕方の光にはバイオレットライトは少なくなるので、外遊びは午前中がおすすめ。
◎屋外で2時間過ごすのは大変、という場合もあると思います。
その際は日当たりの良い窓際で過ごしましょう。曇りでも大丈夫。
Vカットガラスであれば窓を開けて、太陽光を直接取り入れましょう。
夜間にスマホ・タブレットは使用させない
夜間にスマホ・タブレット使用すると、生活リズムが乱れやすいという話は聞いたことがあると思います。
近視予防の話からはそれますが、スマホ等を使う上で見逃せないリスクとして押さえておきましょう。
夜間にスマホ等を使うと、どうして生活リズムが乱れやすいのでしょうか?
ブルーライトとは、もともとは太陽光線のうちのひとつ。
太陽の光を浴びてブルーライトを感知した人間の脳は、「体内時計」をリセットしてくれます。
「体内時計」とは、人間がもっている、朝起きて活動し夜眠くなる1日周期のリズムのこと。
実は人間の体内時計は24時間と11分になっており、1週間で1時間のずれがあるのですが、
太陽の光を浴びるとこれが24時間にリセットされ、身体を活性化しはじめます。
ということは、夜間にスマホなどから発するブルーライトを見ると、どうなるでしょう。
脳が実際の時刻とは関係なく身体を活性化してしまい、睡眠を促すメラトニンの分泌が抑制されます。
結果、眠くならないので睡眠不足になり、成長ホルモンが出なかったり、免疫系の異常をきたすこともあるのです。
【対策】
就寝前2時間はスマホ・タブレットは使用しない等のルールを設けましょう。
私たちの生活の一部となったスマホやタブレット。
とても便利な反面、様々なリスクも存在しています。
その付き合い方が今、私たちに問われていると言えるでしょう。
こどもの健やかな成長のために、おうちの方が上手にリードしていけると良いですね。